データ×AIが生む新たな価値。分析を最大限活用した広告戦略
株式会社日経BPアド・パートナーズでは、データの知見不足と人手不足という課題に直面していました。
atarayoは当初、レポート作成などの定型業務をサポートしていました。現在は、データ活用を中心に戦略的なコンサルティングも行っています。その結果、意思決定スピードが大幅に改善し、クライアントからの評価も高まりました。
現在は、AIにデータを掛け合わせた広告商品開発など、新たな取り組みを進めています。
<主な施策>
・分析支援にとどまらず、必要な分析設計・基盤構築・自動化までトータルで提案・推進
・従来の知見とデータ・AIの専門性を融合し、高い付加価値を生み出す施策を提案
・ AIとデータを掛け合わせた広告商品を構築中
この記事では、デジタルマーケティング部部長の松村さん、青柳さんに、導入の経緯や導入後の成果などについて伺いました。
人手もデータの知見も足りない。長期的に支援してくれるプロの力が必要だった

── 最初に、事業の概要を教えてください。
松村さん(以下、松村): 日経BPアド・パートナーズは、BtoBマーケティングのプロ集団として、セールスプロモーション、デジタル施策、イベント・セミナー運営、調査・分析などを行っています。
──お二人の所属部署や役割をお聞かせください。
松村: デジタルマーケティング部長として、Webメディアのサブスクリプション会員のデジタル販促や、BtoB向けのイベント集客支援など、BtoB中心のデジタル施策を行っています。
青柳さん(以下、青柳): 同じくMPO(Marketing Process Outsourcing)部のメンバーとして、社内システムの精緻化・自動化を進めています。リソースを効率化しつつ、多くのプロジェクトを回していくことが目標です。
具体的には、出版社のさまざまな分野の広告配信からの集客、メールマーケティングの運用、データを活用したマーケティングなどの知見を活かし、売上増に取り組んでいます。
── atarayoにご依頼いただく前は、どのような課題をお持ちだったのでしょうか?
松村: 人的リソースもデジタル知見もかなり不足していました。慢性的な人手不足で、このままだと仕事が回らなくなるという危機感があり、急いで対処しなければいけない状態でした。
人材育成には時間がかかるため、データの知見のある外部の方に、アナリティクスレポート作成や広告入稿などの定型業務をサポートいただきたいと考えていました。
青柳: 新しいメンバーを育てる余力はなく、即戦力としてすぐ稼働してもらう方法を模索していました。
── atarayoにご依頼いただいた決め手は何だったのでしょうか?
松村: 短期的な業務サポートにとどまらず、中長期的な応用まで見据えた支援が期待できると感じました。
代表の加藤さんとお話した時に「こんなすごい知見を持っている人が、定型業務を短時間からサポートしてくれるんだ」と思い、すぐにお願いすることにしました。
青柳: 専門性の高さと中長期的な支援への期待です。やり取りを通して専門性の高さを実感し、将来的により広い範囲でサポートいただけると確信しました。
当社はBtoBに特化したノウハウは豊富ですが、一般的な市場動向や相場観の知見は十分ではありません。atarayoさんにサポートいただくことで、市場を把握しやすくなり、クライアントへの情報共有体制が整うと期待していました。
分析作業からデータ戦略の支援にシフト。専門家の知見で付加価値を提供していく
── 導入後、どのような取り組みを進めていったのでしょうか?
松村: 最初は、アナリティクスのレポート生成のサポートをお願いしました。分析作業にとどまらず、分析の方向性やその実現に必要なデータ基盤、自動化の方法まで幅広く提案いただき、データの最適化や自動化を推進しました。
当初はデータの最適化や自動化ができるかあいまいだったのですが、おかげで「こういう仕組みを入れればできる」といった判断ができました。
一緒にプロジェクトを進めるなかで手応えを感じ、より建設的なデータの利活用に向けてアドバイスをいただきたいと思い、定期的に打ち合わせをするサービスに切り替えました。
── 導入後に、成果を感じたエピソードを教えてください。
松村: データの知見が増え、価値提供の質が上がりました。
例えば、Googleアナリティクスのパラメーター引継ぎ問題について、atarayoさんから解決策を教わっていたため、別案件で同じ問題に直面した際にすぐに解決策を提示できました。クライアントの問題解決への貢献により、日経BPアド・パートナーズとしての価値を示すことができたと思います。
1〜2カ月かかっていた意思決定が、わずか数日で完了。クライアントの信頼が向上

── デジタルマーケティング部全体の成果として、最も大きな変化は何でしょうか?
松村: 意思決定のスピードが格段に向上し、作業効率と品質が大幅に改善しました。私たちだけでは1~2カ月を要していた意思決定も、atarayoさんに相談することでわずか数日で結論が出るようになりました。
「この方針で進めよう」「次に新しいことをやろう」といった判断が早くなり、効率的にプロジェクトを進行できています。その結果、無駄に悩む期間がなくなり、効率化とコスト削減につながっています。
私たちの知見では対応が難しい課題についても、atarayoさんからのアドバイスで解決できるため、サービスの品質も上がっています。
青柳: クライアントからの評価が上がりました。スピード感の向上に伴い、クライアントからの期待値が非常に高まっているのを肌で感じています。
また、クライアントに自信を持って説明・提案できるようになったのも大きいと思います。例えば、atarayoさんとの定例ミーティングでクライアントに提出するレポートの方向性について共有すると、「その方向性が良いと思います」と背中を押してもらえ、より良い伝え方のアドバイスをいただけます。データのプロに分析結果の裏付けをしてもらえるので、心強いですね。
クライアントからの信頼を積み重ねることで、横のつながりからのご相談が来やすくなる環境が整ってきたと思います。
── 弊社のサポート体制について、率直な評価をいただけますか?
青柳: スピーディーかつ柔軟に対応いただき、助かっています。ちょっとした相談でもすぐに話を聞いて、知見が足りない部分をサポートしてもらえています。また、技術面だけでなく、当社のビジネス面を深く理解したサポートもありがたいですね。
松村: データ分析の専門家二人に対応いただけるので、すごく心強いですね。同じ課題について、違う角度からアドバイスをいただけるため、より的確な施策を打てます。
また、一緒にプロジェクトを進めるうちに、さらに意思疎通がスムーズになったと思います。定例ミーティングでも、少しお話ししただけですぐにご理解いただけるので、話がすごく早いです。
私たちをしっかりプッシュしてくれる点も素晴らしいです。「あの件、どうなっていますか?」という適切なタイミングで確認してくれるので、スピード感を持って業務を進行できています。
AIで精度の高い広告施策を実現
── 今後、データをどのように活用していこうと考えていますか?
松村: 一番重要だと考えているのが、データを活用した広告商品や配信手法の構築です。
ビジネス関連の興味・関心データをLLM(大規模言語モデル)で分析することで、例えば「最近○○の記事をよく読んでいるユーザーに関連商材の広告を配信する」といったパーソナライズ施策も可能だと考えています。
広告効果の向上はもちろん、無駄な広告を減らすことで費用削減にもつながり、クライアントに大きな価値を提供できると考えています。
青柳: レポーティング、そして自動化に活用していきたいです。
レポーティングについては、より質を上げていきたいと考えています。指標から質の高いユーザーをさらに獲得するための対策、例えば、質の高いユーザーが特定のエンゲージメントも高い傾向にあるかなどは可視化できていません。可視化することで、より質の高いクライアント支援ができるはずです。atarayoさんには、方針やレポートの項目などアドバイスをいただけたらと思っています。
弊社だけの知見やデータだけでは限界があるので、提携している外部サービスなどでどのような動きをしているのかを可視化できると非常に良いですね。
自動化については、少数精鋭でさまざまな業務をこなしているので、効率化・自動化が必要です。今後のAI活用も含めて提案いただけたら助かります。
── 最後に、今後atarayoに期待する点をお聞かせください。
松村: 私たちもまだまだ知見を貯めていかないといけないと考えていますが、デジタルマーケティング部とMPO部は以下メンバーの知見も向上させる必要があると考えています。新しい取り組みにあたって、atarayoさんのデータ・AIの専門家ならではの知見が、私たちの価値を上げる鍵になるので、今後もよろしくお願いいたします。